アーツコミッション・ヨコハマは、「ACY アーティスト・フェローシップ助成」に採択されたアーティストの、助成対象期間後の活動を支援する「ACYアーティスト・ フォローアップ助成」を実施しています。対象者が横浜市内で開催する、展覧会や公演、上映会などの事業に対し、助成金を交付するなど、さまざまなサポートを行っています。
2024度の「ACYアーティスト・ フォローアップ助成」採択事業の開催情報は随時、ACY HPでお知らせいたします。
〇坂本夏海(2023年度 ACYアーティスト・フェロー)/上映会
Dismantling Motherhood 上映会
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2024年11月30日(土)、12月1日(日)に、坂本夏海の映像作品『Dismantling Motherhood』の上映会を開催します。
坂本夏海は、イギリスと日本を拠点とし、記憶の継承に埋め込まれたジェンダー役割の政治性を探求する映像インスタレーション作品を展開するアーティストです。坂本は、迷信、歌、日常の儀式などの口承伝統を出発点とし、リサーチやインタビューを通じて忘れられた物語や失われた声を蘇らせ、今の社会へ接続しようと試みます。近年、女性の労働と集いに焦点を当て、作品を国内外で発表しています。 2023年に研究者の齋藤梨津子と実施したアートプロジェクトDismantling Motherhoodは、「母」という言葉を「解体」し、母親業がもつ「他者をケアする能力」を「ひらく」ことを目指す実験的な取り組みです。公募であつまった6名の横浜在住の母親たちと、約半年間にわたり、クリエイティブな複数の実践を共に行いました。現代における子育ての孤立と向き合い、 母親が自身の「声」に耳を傾け、表現するため、小さなネットワークをつくることを試み、そこで語られたことを共有し、最終的に集められた声を「作品化」していくプロセス を、参加者で共有しました。
『Dismantling Motherhood』は、こうしたプロセスから生まれた坂本夏海の映像作品です。二日間にわたる上映会は、1日ずつ異なる会場で、違った角度から「母」という言葉の「解体」に光を当て、「他者をケアする能力」をいかに「ひらいて」いけるかを考える場を創出します。
Day 1 ― 母親の「自己表現」、声に出会うことのエンパワメント―
■開催日
2024年11月30日(土) 14:00~16:00(13:45保育受付開始、13:50開場)
■会場
フォーラム(男女共同参画センター横浜)
2Fセミナールーム3(横浜市戸塚区上倉田町435-1)
■参加費
入場無料、要事前申込
フォーラム(男女参画センタ―横浜)で開催するDay1は、地元で活動する認定NPO法人こまちぷらす代表の森祐美子氏を迎え、上映会後に坂本、齋藤とトークを行います。「母親」になることで「自己表現」が遠いものになる時代に生きていること、だれかの表現と出会うことで、あきらめていた扉が開く可能性について、日々の生活や個々人の体験からふりかえり対話する場をひらきます。
Day 2
■開催日
2024年12月1日(日) 14:00~19:00
■会場
アートスタジオ アイムヒア
(横浜市南区弘明寺町259 GM2ビル2F)
■参加費
入場無料、事前申込不要
アートスタジオ アイムヒアで開催するDay2は、全3回の映像上映と、共同制作から生まれた平面作品や、リサーチの中で出会った資料などを展示するPop-Up 展覧会で構成されます。「母親」という当事者性を帯びた声がパブリックな場でまなざされるとき、「解体」された「母」という言葉はどのような響きをもって、母親以外の人びととつながっていくことができるのか、共に模索する空間をつくり出します。
アーティスト・フェローの開催するイベント情報は、随時更新していきます。