募集終了 2019年度 クリエイティブ・インクルージョン活動助成

2019年度 クリエイティブ・インクルージョン活動助成

【助成趣旨】

アーツコミッション・ヨコハマ(略称:ACY、公益財団法人横浜市芸術文化振興財団運営)は、横浜市文化観光局が掲げる、誰もが互いに尊重し、支えあう共生社会の実現を目指す「クリエイティブ・インクルージョン」の理念に基づき、同助成制度を実施します。

「クリエイティブ・インクルージョン」とは、これまでの横浜市の文化芸術の創造性を活かしたまちづくりを踏まえ、障害・人種・国籍・宗教・年齢・性別等の様々な違いを超えて創造的に課題解決を図るとともに、誰もが対等な関係で関わり合い、社会や組織に参画するという考え方です。
本助成制度では、「クリエイティブ・インクルージョン」の考え方の中から、特にアーティスト、クリエイター等が行う「社会包摂の視点を有しながら現代の表現を追求していく活動」に助成をしていきます。

今後、ますます多様となる社会。アーツコミッション・ヨコハマは、アーティスト、クリエイター等が持つ包摂性の解釈、独自の視点(まなざし)に注目しています。本助成では、芸術と社会の関係を問い、社会の変化を意識しながら個人の表現を追求するアーティスト、クリエイター等を支援します。そして、そのことが市内および国内外に広く伝わることを期待します。

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この記事のURL:https://acy.yafjp.org/grants/2019/18468/

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募集要項

1.対象

(1)対象者
助成趣旨で活動を行う個人、団体。

(2)実施内容
上記趣旨に合う内容で、自由にご提案ください。

(3)実施場所
原則として横浜市内。
(活動の一部について海外を含む市外で発表する際は、その経費を認めるか否かを審査で検討しますので、その旨を記載してください。)

(4)対象期間
2019年4月1日~2020年2月28日に実施されるもの
※原則、上記内に執行された経費を認めます。但し、審査前に完了する活動は認めません。
※申請される活動が中長期にわたる場合は、上記期間中に行われるものを対象とします。

(5)その他
横浜市及び横浜市が出資する公的団体が「主催(委託含む)」、「助成金を交付」する事業は、対象になりません。(例:主催として各指定管理施設、創造界隈拠点などが入るもの。)但し、「共催」「協力」「後援」等で、市関連予算が交付されていない場合は、対象になります。

2.助成金額

上限200万円/年
※申請金額を決めて応募してください。
※対象経費のACY助成率:初申請制限なし、継続申請の場合、総予算の1/2以内
※助成金の額は、事業予算の範囲内で決定されます。また、審査の結果が助成金の額に反映されるため申請した助成金額が満額交付されるとは限りません。

<助成対象経費>
出演料、企画料、デザイン料、制作費、会場使用費、印刷費、郵送費、保険料など事務費、
著作権料、発表等の当日運営費、その他制作活動にあたって必要な経費と認められるもの

<助成対象外経費>
交際費、接待費、飲食費、諸給与、事務所維持費、生活費

3.審査・評価

(1)審査の方法
専門家からなる審査会にて選考します。
一次審査:書類審査
二次審査:面談審査(一次審査通過者のみ)
面談日時は、申請締切日より前に決定して本ページ上に通知します。
面談場所:横浜市芸術文化振興財団事務局(横浜市中区山下町2)

(2)審査のポイント
・先駆性:芸術や取組みとして先駆けた活動であるか。
・弾力性:思考や行動などが、環境や状況の変化に応じて柔軟に対応できるか。
・持続性:自らの持続可能性と社会の持続可能性が繋がり、継続していける活動か。
・多様性:都市の多様性を理解した活動か。
・実現性:企画、体制、場所の確保、予算、スケジュールの妥当性と進行管理能力があるもの
・影響力:将来的に社会へのインパクトを与える期待がもてるもの
【参考】
事務局では、本助成の趣旨(クリエイティブ・インクルージョン)を達成するためには、事業段階において、発表段階(アウトプット)と同様に過程段階(プロセス)の仕組み、工夫が重要と考えています。申請段階で、その点がわかるように記入してください。

(3)評価の方法
①過程段階において中間報告会。
②発表段階において事務局及び専門家による発表の視察、報告会、報告書。

4.申請

(1)申請者
クリエイティブ・インクルージョンの趣旨に則り、横浜市内で活動する法人、団体、個人。

(2)スケジュール
申請締切   2019年4月22日(月)必着
※交付決定通知 2019年5月下旬予定
※電子メールの場合は、受信したメールソースの表示時刻に準じます。

(3)申請方法
所定の申請書に必要事項を記入し、下記の書類を添えて、データもしくは印刷物にてご提出ください。
※印刷物の場合はホチキス止め不可、ファイリング不可
※提出書類は返却しません。申請書はウェブサイトからダウンロードしてください。

【提出書類】
①申請書(申請者略歴、企画書、予算書、チーム体制、スケジュール等)(様式1)
②法人・団体(任意団体含む)の場合は定款、役員名簿、決算書を添付。(様式なし)
③その他、本企画に関わる添付資料(過去の実績など)(様式なし)

5.申請書類の提出先・お問合せ先

①データの場合
・電子メールにて、メールアドレス(acy@yaf.or.jp)までお送りください。
・メールの件名を「クリエイティブ・インクルージョン活動助成申請」としてください。
・メール本文に①申請者団体名もしくは個人名 ②担当者名 ③申請事業名 ④電話番号を明記してください。
※メール送信後、一週間以内に事務局から返信がなかった場合は、必ずご連絡ください。
※事務局からの受取に関する返信メールがなかった申請は、審査いたしません。

②郵送・持ち込みの場合
【宛名】
公益財団法人横浜市芸術文化振興財団
アーツコミッション・ヨコハマ インクルージョン助成 係
【住所】
〒231-0023 横浜市中区山下町2 産業貿易センタービル1階
TEL : 045-221-0212  e-mail : acy@yaf.or.jp

【持ち込みの場合の営業時間】
平日 9:00~17:00

6.申請、連絡、打合せの方法について

本制度は、事務手続き上、日本語を書面に記しての申請が前提となります。また、採択後、事務局と電話、メール、対面等でコミュニケーションが必要となります。
申請までは、どなた様でも応募できるように、事務局で出来る限りのお手伝いをしますので、何でもお気軽にご相談ください。メール、電話、来館、どのような形でも結構です。
また、交付決定後の連絡や打合せの方法は、交付者に応じて決めます。

7.助成採択後の義務

(1)ロゴの掲示
助成交付した活動に係って発行するメディアに「助成 アーツコミッション・ヨコハマ」の表記とロゴマークの掲示をすること。

(2)書類の提出
事業終了後1ヶ月以内に指定の様式の報告書(様式3)と決算書(様式3別紙)に領収書等を添付し、提出すること。

(3)各種ミーティングへの出席
交付された個人、団体の申請代表者および実施責任者は、アーツコミッション・ヨコハマが招集する会議に出席すること。

(4)視察への協力
発表の際、審査員及び関係者への無償視察の枠を最大10名分提供すること(但し、定員が極少数の取組の場合は、別途視察会等での対応とします。)

(5)報告
各年度末に開催する助成報告会にて活動報告のプレゼンテーションを実施すること。また、助成報告書を提出すること。

(6)調査への協力
アーツコミッション・ヨコハマが実施する当制度に関わる調査に協力すること。

8.留意事項

□同一申請者への交付は、2020年度末を最終として連続3年を限度とします。
※年度ごとに審査・交付決定を行います。

□次のいずれかに該当する経費は交付対象外となります。
①本助成要綱による助成金のほかに横浜市から補助金又は助成金の交付を受けるもの
②政治的又は宗教的普及宣伝と認められる活動をするもの
③支出以上の収入が見込める活動をするもの
④公序良俗に反する恐れがある活動をするもの

□次に該当する人は申請できません。
①暴力団員等(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第2号に規定する暴力団をいう。)
②市税及び横浜市に対する債務の支払い等の滞納がある方
(注意事項)本制度は、3月に開催される横浜市会による承認をもって正式に予算が確定するものです。

アーツコミッション・ヨコハマ 助成受付係
アーツコミッション・ヨコハマ〒231-0023 横浜市中区山下町2
電話:045-221-0212 ファックス:045-221-0216
受付時間 9:00~17:00 ※平日のみ

 

申請書類

申請書(DOCS版)

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交付要綱

ダウンロード

採択対象

アート・クリエィティブによる病院内コミュニケーション増進プロジェクト

新規

アートマネジメントオフィス アホイ!(申請代表:塚田 信郎)

アートマネジメントを行う塚田氏が、横浜市内の病院で、入院中の子ども達やその家族などを対象に、アーティスト・クリエイターと協働しアートプログラムを実施する。その体験を通して病院内外のコミュニケーションを活性化させ、病院をより過ごしやすい空間に変え、人々を明るく元気にするプロジェクト。対象の病院と信頼関係を構築し、このプロジェクトが持続的に発展していき、外出せずともアートを楽しめる環境づくりとなり、またアートがもたらす個人やコミュニケーションへの変化を観察し、証左することを期待している。
美術家の竹本氏が、寿町で子どもや地域の人々と一緒に新たな祭りをつくるアートプロジェクト。保育所、学童や近隣の小学校の子どもたちと山車をつくるワークショップを行い、寿町内やその周辺の地域で活動する団体との関わりも生み出す。準備から成果発表までが一つの連続したアートプロジェクトとなっており、この作品体験を通して都市における新しい共同性の在り方や価値観が社会と共有されることを期待している。
現代美術家の渡辺氏の提案で継続2年目。昨年度は、ひきこもり当事者・経験者から部屋の写真を募集し、インスタレーションの展示と写真集の出版を行った。社会から孤立した人と接続し、その存在をなきものにしない表現活動を行う事で、これまで社会に対して閉じられ語られてこなかったことを語るきっかけとなっていた。 2年目となる今回の申請は、“開かれた対話”、“再構築と修復”の概念を取り込んだ対面型制作を行う。当事者・経験者と共に創作し展示することで、「声なき声」となっている当事者の視点を社会に発信していく。昨年度に引き続き、当事者にしかできない表現やプロセスを高く評価した。昨年度多くのメディアに取り上げられたことは社会の関心の高さを表しており、引き続き社会の実状をアーティストの目を通して顕在化させていくことを期待する。

広がれ!メッセンジャー事業

新規

あしおとでつながろう!プロジェクト(申請代表:おどるなつこ)

おどるなつこ氏は、障がいの有無に関わらず子どもから大人まで参加できるタップダンス「あしおとの輪」のプログラムを行っている。今回の提案で継続3年目。1年目は横浜各地でダンスを行うことで活動を広げ、2年目は過去活動に参加してきた人が、障がいの有無に関わらずダンスの楽しさを伝える側になる「メッセンジャー」の取組みを行い、新しい関係構築を始めた。 3年目は、「メッセンジャー」が全国を旅する。各地で芸術文化と社会包摂の関係深める活動が行われており、それらの拠点と協働することで価値観や手法を共有しつつ、他地域に「あしおとの輪」を広げていく。また、そこでの経験を横浜に持ち帰り伝えることで、新たな地域間のネットワークを構築する。 1年目、2年目と着実に活動を広げ深めていく中で、さらに新しい視点をもって取り組むことを評価し、より多くの人が障がいの有無を越えて交流することを期待する。

助成評価

本助成制度は、平成28年度から数えて4回目の募集である。今年度から「テーマ申請」を無くし、クリエイター等が自由な提案ができる自由申請のみで募集を実施した。昨年度までの実績を見て、クリエイターが持つ独自の視点が深く、広いほど、社会に出る影響は大きく、社会と人の関係性(社会包摂)に優れた問いをもたらすことが分かった。今回の審査結果はその考え方をさらに前進させるものとなった。

本助成制度の審査項目は、要項で以下をあげている。
①先駆性:芸術や取組みとして先駆けた活動であるもの。
②弾力性:思考や行動などが、環境や状況の変化に応じて柔軟に対応できるもの。
③持続性:自らの持続可能性と社会の持続可能性が繋がり、継続していける活動であるもの。
④多様性:都市の多様性を理解した活動であるもの。
⑤実現性:企画、体制、場所の確保、予算、スケジュールの妥当性と進行管理能力があるもの
⑥影響力:将来的に社会へのインパクトを与える期待がもてるもの

26件の応募があった。うち採択されたものは4件で、新規採択2件、継続採択2件となった。
採択されたものは、創造都市施策やクリエイティブ・インクルージョンの取組みの趣旨をよく理解し、芸術と社会を深く問うものとして期待できるものである。

報告書

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