2022年度 イベント

【満員御礼・申込締切】ACY 15周年記念フォーラム
「クリエイターとともに、都市と芸術の交わる“新領域”をさがす」

「芸術文化と社会のための中間支援」を趣旨とするアーツコミッション・ヨコハマ事業(以下ACY)。横浜市の文化芸術創造都市施策の取組の一つとして2007年7月にはじまり、2022年に15周年を迎えます。これを記念してフォーラムを開催します。

これまでアーツコミッション・ヨコハマ事業(ACY)は、芸術✕不動産、芸術✕社会包摂、芸術✕地域経済活動など「新領域」を求めて、様々な実験的プログラムを行ってきました。ここでいう芸術とは、絵画や音楽などといった作品だけを指しているわけではなく、社会に変化をもたらす芸術家的思考のことを含んでいます。今回のフォーラムでは、15年間の都市環境の変化をふまえ、芸術文化、まちづくり、教育、子育て、新しい働き方、シビックエコノミーなどをテーマに、“都心/郊外”それぞれの活動や場の可能性を議論。横浜の“今”を知り、登壇者や来場者とのネットワークを深める機会とします。

2004年にはじまった横浜の“創造都市”は、横浜みなとみらい21地区と関内地区の新旧都市軸をつなぐ、大きな都市施策のもとにありますが、これは、横浜の都市デザインで形成されたハード、景観にソフトパワーを注入することでした。芸術の持つ有形、無形の力を引き出し、それを社会につなげていくことで、横浜の新たな魅力づくりを行うものです。2004年創造都市施策が始まった当時の都市環境(みなとみらい21地区や、馬車道駅周辺は未開発な状況で都市のエッジとなっていた)を鑑みるに「新領域」が生み出されやすい“場”は必然的に都心でした。

「成長の時代」から「成熟の時代」へとシフトした2022年現在。ACYの日頃活動するエリアである都心に加えて「新領域」が生まれやすい場として、“郊外・住宅街”の可能性も議論します。新型コロナウイルス、人口減少、少子化、高齢化の影響は今更言うまでもありませんが、横浜都心と郊外双方に様々な担い手が居て新たなる自治的な活動が育まれはじめています。同じくして横浜と他都市との連携もこのような人材がハブとなってネットワーク化が進んでいます。本フォーラムでは、これらの実践者の方々にお話を伺います。

また、ACYは創造都市施策と並行して文化政策の文脈において、日本初の地域アーツカウンシルのと言われています。そもそもアーツカウンシルとは何か。その発祥とされる英国アーツカウンシルの原点を振り返りながら、日本における地域アーツカウンシルの潮流や役割について、ニッセイ基礎研究所研究理事の吉本光宏さんに講演をしていただきます。
皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。


日 時:2022年8月4日(木)14:00~17:00
会 場:横浜市市民協働推進センター スペースA・B
参加費:無料/事前申し込み制
定 員:先着 50名
主 催:アーツコミッション・ヨコハマ(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)
共 催:横浜市文化観光局

【満員御礼・申込み締め切りました。後日、記録の映像の配信を行います。】
申 込:申込フォームにてお申し込みください。
※定員が限られておりますので、お申し込みいただいた後にキャンセルされる場合は、必ずご連絡ください。

【情報保障を必要とされる方、車椅子でご来場の方の座席確保について】
手話通訳あります。手話通訳を必要とされる方は申込フォームにチェックを入れてください。手話通訳者の前のお席を確保いたします。また、車椅子でご来場されるお客様も最前列にお席をご用意しますので、申込みフォームにチェックを入れてください。


第一部(14:00~14:45)
①「アーツコミッション・ヨコハマの15年」を振り返る
登壇者:杉崎 栄介(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団 ACY・協働推進グループ チームリーダー)

②ミニ講演「ACYから地域アーツカウンシルを考える」
日本初の地域アーツカウンシルであるアーツコミッション・ヨコハマ。そもそもアーツカウンシルとは何か。その発祥とされる英国アーツカウンシルの原点を振り返りながら、日本における地域アーツカウンシルの潮流や役割について、専門家にお話しを伺います。
登壇者:吉本 光宏(株式会社ニッセイ基礎研究所 研究理事・芸術文化プロジェクト室長)

第二部(14:50~15:50)
発表「アーツコミッション・ヨコハマの現在の活動を協働パートナーとの対話から」
現在アーツコミッション・ヨコハマと一緒にプロジェクトを進める当事者をお招きし、横浜という場、ACYというプラットフォームを使って成し遂げたいことを担当と対話形式でお話します。

①「クリエイターの町内会をつくる」(関内外OPEN!)
登壇者:安食 真(studio nibroll所属クリエイティブディレクター/デザイナー、関内外OPEN!幹事)
聞き手:小原 光洋(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団 ACY・協働推進グループ担当)

②「町方の若手がつくるアートイベント」(ミナトノアート)
登壇者:田口 竜太郎(Gallery+Sushiあまね店主、ミナトノアート2022実行委員会委員長)
大野 愛(油彩画家、ミナトノアート2022実行委員会副委員長)
聞き手:増田 修一(横浜市文化観光局創造都市推進課 課長補佐)

③「アートマネジメントの変革は当事者から」(クリエイティブ・インクルージョン活動助成)
登壇者:小笠原 新也(手話マップスタッフ)
聞き手:杉崎 栄介

④「公民連携による新しい文化拠点のつくり方」(BUKATSUDO)
登壇者:川島 史(BUKATSUDOマネージャー)
聞き手:杉崎 栄介

⑤「アーティストを育む都市・横浜」(各種助成)
登壇者:渡辺 篤(現代美術家)*オンライン参加
聞き手:杉崎 栄介

第三部(16:00~17:00)
ディスカッション「横浜都心と郊外、“次なる新領域”を生み出す場とは?」
芸術文化、まちづくり、教育、子育て、新しい働き方や市民経済活動などをテーマに、「都心/郊外」それぞれの場の可能性を議論していきます。芸術と社会がつながることで起きる可能性の広がり、深まりをお話いただきます。

モデレーター:
藤原 徹平(建築家、横浜国立大学大学院准教授、フジワラテッペイアーキテクツラボ主宰)
パネラー:
熊谷 玄(ランドスケープデザイナー、STGK Inc. 代表)
後藤 清子(株式会社ピクニックルーム 代表)
森 祐美子(特定非営利活動法人こまちぷらす 理事長)
森川 正信 (クリエイティブディレクター、マスマススクエア株式会社代表)

【登壇者プロフィール】

Photo:Jouji Suzuki

吉本 光宏 / Mitsuhiro Yoshimoto
(株式会社ニッセイ基礎研究所 研究理事・芸術文化プロジェクト室長)
1958年徳島県生。早稲田大学大学院(都市計画)修了後、社会工学研究所等を経て、1989年からニッセイ基礎研究所。文化政策や文化施設の運営・評価、創造都市、五輪文化プログラムなどの調査研究に取り組むとともに、東京オペラシティや国立新美術館、東京国際フォーラム等の文化施設開発やアート計画のコンサルタントとして活躍。文化審議会委員、東京芸術文化評議会評議員、東京2020組織委員会文化・教育委員、国立新美術館評議員、(公社)企業メセナ協議会理事、日本文化政策学会理事、東京藝術大学非常勤講師などを歴任。主な著作に「文化からの復興―市民と震災といわきアリオスと(水曜社)」「アート戦略都市(鹿島出版会)」など。

 

安食 真 / Makoto Anjiki
(studio nibroll所属クリエイティブディレクター/デザイナー、関内外OPEN!幹事)
活動エリアは現住の横浜と、地元の旭川。デザイン思考を用いて課題設定からマーケットインまで併走し、様々な形で課題解決をサポート。得意分野は地域産業、福祉、環境、文化醸成、デザイン教育など。主な仕事に男山株式会社リブランディング、横浜市社会福祉協議会「ヨコ寄付」プロデュース、横浜市健康福祉局「ふくしらべ」 制作、ETANBETSU MARGINAL SAUNAアートディレクションなど。また、2020年に関内外OPEN!のディレクターを引継ぎ、クリエイターがまちに集積することの意義や価値を問いながら活動中。

 

田口 竜太郎 / Ryutaro Taguchi
(Gallery+Sushiあまね店主、ミナトノアート2022実行委員会委員長)
横浜元町クラフトマンシップストリートにある全面ガラス張りのギャラリーは、誰が歩いていても店の中が一望出来て目に止まる。そんなギャラリーの中にはカウンターがあり、カジュアルに寿司を摘む事ができる。ベテランの作家さんから、新進気鋭の若手まで店主がセレクトして100%企画展で運営している。普通のギャラリーと同じく、お寿司を食べずに作品を観るだけでも良く、お寿司を目的に来店してアートに触れる方もいる。現在4年と少々。元町から日々発信中。

 

大野 愛 / Megumi Ohno
(油彩画家、ミナトノアート2022実行委員会副委員長)
横浜出身・在住。早稲田大学文学部美術史コース卒業。多様な価値観・世界の見え方の相違を色合いの異なるストライプで表現した独自の画法で著作権取得。-シマシマ画©️2013。横浜を中心とした港町の風景を描き、最近では主に横浜市内の百貨店・ギャラリーにて個展開催。クリエイターユニット「Port Art Pirates」をフォトグラファーKim Iseolと共に主宰、展示・ワークショップの開催やラジオパーソナリティを務める。

 

小笠原 新也 / Shinya Ogasawara
(手話マップ スタッフ)
生まれつき耳が聞こえないが、アート愛好者の両親の影響で幼児よりアートに親しむ。現在は会社員の傍ら、内外の美術館巡り、ジャンルを問わず古今東西のアートに触れて、心を揺さぶられることを無上の喜びとしている。 一方で、美術館のサポーターやボランティア活動をも楽しみ、主に徳島県立近代美術館で各々のイベントをお手伝いしている他、ファシリテーター、アートコミュニケーターをも務める。昨年度は手話マップ主催で横浜市民ギャラリーで聞こえない人、聞こえる人と対話型鑑賞プログラムを実施した。日本美術教育連合会員。

 

川島 史 / Fumi Kawashima
(BUKATSUDO マネージャー)
福岡県出身。 株式会社リビタ所属、BUKATSUDOマネージャー。学生時代より魅力的な「場」に興味を持ち、カフェの企画運営会社を経てリノベーションやシェアでの暮らしを提案する(株)リビタに入社。
2014年よりBUKATSUDOの立ち上げから現在に至るまで、マネージャーを務める。食をきっかけにしたコミュニティ醸成に関心が高く、餃子を一緒に作って、一緒に食べる「餃子部」としての活動も行っている。

 

写真:水谷浩士

渡辺 篤 / Atsushi Watanabe
(現代美術家)
横浜生まれ。東京藝術大学大学院修了。自身も経験者である「ひきこもり」やコロナ禍の孤立問題など、関係性の課題について、当事者との協働プロジェクトを多数実施してきた。主な個展は「同じ月を見た日」(R16studio、2021年)、「修復のモニュメント」(BankART SILK、神奈川、2020年)等。主なグループ展は「国際芸術祭あいち2022」、「瀬戸内国際芸術祭2022」など。主な受賞は、2020年度「横浜文化賞 文化・芸術奨励賞」。主な助成は、2018~2020年度「クリエイティブ・インクルージョン活動助成」(アーツコミッション・ヨコハマ)など。武蔵野美術大学非常勤講師。

 

藤原 徹平 / Teppei Fujiwara
(建築家、横浜国立大学大学院准教授、フジワラテッペイアーキテクツラボ主宰)
建築のデザインだけでなく、アートフェスティバルの企画や基本構想、地域産業の再生、まちづくりや教育プログラムの企画など横断的に地域の暮らしのデザインに取り組む。主な作品に<等々力の二重円環>、<代々木テラス>、<稲村の森の家>、<クルックフィールズ>、<那須塩原市まちなか交流センター くるる>、<リボーンアートフェスティバル2016,2017,2019>、<横浜トリエンナーレ2017>など。2013年より宇部ビエンナーレ選考委員、展示委員を務める。著書に『7inch Project〈#01〉Teppei Fujiwara』など。主な受賞に横浜文化賞 文化・芸術奨励賞、日本建築学会作品選集 新人賞、日本建築士会連合賞奨励賞、東京都建築士会住宅建築賞など。

 

写真:大野隆介

熊谷 玄 / Kumagai Gen
(ランドスケープデザイナー、STGK Inc. 代表)
1973年横浜生まれ。現代美術作家Studio崔在銀のアシスタント、earthscape inc.を経て、2009年3月STGK Inc. (株式会社スタジオゲンクマガイ) 設立。ランドスケープデザインを中心に、人の暮らす風景のデザインを行なっている。愛知県立芸術大学(2011年~)、東京電機大学(2017年~)、千葉大学(2018年~)にて非常勤講師を務める。一般社団法人ランドスケープアーキテクト連盟理事。主な仕事は「左近山みんなのにわ」、「グランモール公園」、「have a Yokohama 横浜駅西口仮囲いプロジェクト」、「JR横浜タワー/うみそらデッキ」など。

 

後藤 清子 / Kiyoko Gotoh
(株式会社ピクニックルーム代表取締役)
長野県飯田市出身、大阪教育大学大学院修了。シンクタンクや制作会社等を経て、2016年より子育て支援事業へ参入。2017年株式会社ピクニックルームを設立、同年企業主導型保育事業「ピクニックナーサリー」、翌年放課後児童向け事業「ピクニックスクール」を開設。2019年からは地域食堂「さくらホームレストラン」も運営。横浜・関内地域の子どもを中心とした多世代交流を軸に、まちづくりや人材育成についての事業を構築している。

 

森 祐美子 / Yumiko Mori
(認定NPO法人こまちぷらす 理事長)
大学時代に小出郷文化会館と新潟県魚沼市の人々に惚れこみ、3年間公共文化施設とその評価について研究。この会館とまちの魅力を伝えたいと任意団体を立ち上げ約100人の若者を連れていく。2004年トヨタ自動車株式会社に入社、海外営業海外調査に従事。第一子出産直後に感じた育児における孤独感やその後救われた経験から、2012年に退社し当時のママ友数人と横浜市戸塚区にて当団体を立ち上げる。現在230人のボランティアメンバー(登録延べ数)に支えられながら、約40人のスタッフと「こまちカフェ」やウェルカムベビープロジェクト等企業との協働プロジェクト等運営する。約90会員いる地元商店会の副会長を5期つとめる。

 

森川 正信 / Masanobu Morikawa
(クリエイティブディレクター、マスマススクエア株式会社代表)
1976年横浜生まれ。場づくり・コミュニティ運営を通してチャレンジする人を応援する法人の代表。「マスマス関内フューチャーセンター」の執行役員も務め、まちの本屋・横浜北仲「LOCAL BOOK STORE kita.」、地域の間伐材を活用するオフィスプロジェクト「山北プロジェクト」なども企画。大田区蒲田で城南信用金庫のシェアオフィス・創業支援施設「J-Create+」、静岡県沼津市で沼津信用金庫の「ぬましんCOMPASS」2F「TENTOぬまづ」をプロデュース。現在沼津信用金庫の事業戦略アドバーザー。全国各地のコワーキングスペースを繋ぐ「一般社団法人ローカルコワークアソシエーション」や、西湘エリアのZ世代のスタートアップ支援を行う「一般財団法人八三財団」の理事、「横浜市市民協働推進センター」のクリエイティブディレクターも務める。

 

お問合せ:アーツコミッション・ヨコハマ(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)
TEL:045-221-0212
Email:acy@yaf.or.jp

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