HOSPITILE(ホスピタイル)プロジェクトは、矢内原充志氏が代表を務めるデザインコンサルティング会社、有限会社スタジオニブロールと、横浜市立大学先端医科学研究センターコミュニケーション・デザイン・センター(YCU-CDC)、渡辺パイル織物株式会社(愛媛県今治市)が共同で行う事業です。
その目的は「医療」と「衣料」を組み合わせ、生活の質を上げるための繊維プロダクトを開発・発信し、主に未病の人々にヘルスケアの概念を伝えていくこと、また、健康的な質の高いライフスタイルを後押しするような、高品質で顧客目線の商品を開発し、手に取りやすい価格で販売すること、にあります。
その事業のスタートとして、2019年度は超消臭タオルの開発に取り組みました。3社で企画やリサーチ、試作といった開発に向けた作業を重ね、2020年3月には商品販売がスタートしました。
酢酸を使った超消臭タオルは、消臭性能評価も高く、今治タオルブランド商品としても認定されています。
衣料、医療の分野を超えた協働で、病院で日々現れる様々な身体的、精神的な課題を解決していく本プロジェクトは、繊維を作るレベルからともに開発を行い、また、開発を行った当事者が市場に対してもアプローチしていく前例のないプロジェクトです。このプロジェクトで開発したプロダクトを社会に発信することは創造性(クリエイティビティ―)の新たな指針を示すことになるかもしれません。