2020年度のクリエイティブ・インクルージョン活動助成、継続採択者の美術家・竹本真紀氏は、青森県八戸市出身で長年、横浜・黄金町を拠点に寿町で活動を続けているアーティスト。寿町の様々な場所で見られる「コトブキンちゃん」の生みの親です。
本助成採択一年目の2019年度は、寿町で子どもたちや地域住民と一緒に山車をつくり、子どもたちと寿町の中を山車を曳いて練り歩く山車まつりアートプロジェクトを行いました。
山車のデザインワークショップに参加した子どもたちのアイデアを基にデザインした山車を、子どもたちや地域住民と一緒に作り上げ、一緒に曳いて練り歩くこのプロジェクトは、色々な立場の人たちがアートを使って一緒に一つのものを作り上げるという作業を通して、都市における新しい共同性の在り方や、社会の新たな側面に気づかせるきっかけとなりました。
二年目の2020年度は、昨年と同じく山車を作ることはもちろんのこと、昨年は実現できなかった、おはやしをつくることを目標にしています。このおはやしは、竹本氏が寿町の日常の音をリサーチし、同じく青森県八戸市出身の音楽家・大谷能生氏に制作を依頼しています。
今年は、社会的な状況があるため、山車まつりは行えませんが、2020年11月14日の「ことぶきセンターまつり」でおはやしの発表と山車の展示を行います。
山車づくりは今年も、横浜市寿健康福祉交流センターで寿町の子ども達のアイデアを基にデザインした山車を、様々な人が参加して制作する予定です。
※新型コロナウィルス感染拡大の影響で、2020年度のことぶきセンターまつりは開催されないことが決定しました。
いろんな人が、地域、世代、個性といった様々な違いを超えてつながっていくことができる。そんな可能性を持っている取り組みです。