横浜の舞台芸術環境の可能性を語る
「横浜における舞台芸術分野の活動実態調査」アンケート調査結果より
開港以来、日本の国際交流の玄関となった港町・横浜。明治から大正時代に栄えた芝居文化に始まり、戦後のアマチュア演劇、映画やジャズの文化の歴史があり、現在なおいくつかの劇場、舞台芸術や音楽のフェスティバルがある街でもあります。
今回、横浜の舞台芸術環境の可能性を探り、その環境をより良くしていくことを目的に、2022年2月15日~3月5日の期間で、横浜での舞台芸術の企画をしている方や、興味がある方を対象に活動実態の調査を行いました。この結果をもとに、横浜で舞台芸術活動拠点となっている場所のプロデューサーやディレクター、助成の担当者、実際に活動を行っている劇団の制作者やアーティストを交えたフォーラムを行います。
横浜は、東京に比べて小さな舞台芸術マーケットでありながら、新たな作品の創作や発表の場として一定のアーティスト等に支持されている状況、海外に発信したい人が集まる状況、地域や生活者との距離が近い状況があります。また、劇場の外での創作に、ユニークな場所が程よいエリアに集積する、公共空間の豊かさがあることも魅力の一つです。
こうした横浜ならではの環境を読み解き、今後必要なことについて当事者たちが話し合いをします。
【開催概要】
■開催日:2022年3月29日(火)
■時 間:15:30~18:00(終了予定)開場15:00
■会 場:横浜赤レンガ倉庫1号館 3階
横浜市中区新港1-1-1
▼アクセス
https://akarenga.yafjp.org/access/
■参加費:無料(要予約、先着順)
■申 込:https://performing-arts-forum-yokohama.peatix.com/
※ご予約者様お一人につき1枚のみのお申し込みとなります。
※ご予約にはPeatixへの登録が必要となります。
■主 催:公益財団法人横浜市芸術文化振興財団 広報・ACYグループ
■企画制作協力:特定非営利活動法人国際舞台芸術交流センター(PARC)
【フォーラムの論点】
・アーティストや制作者にとって横浜で活動する狙いや利点は?
・横浜でパートナーや、活動拠点、優良なプログラムに出会うには?
・ファン、社会との関わりしろを広げるための取り組み:舞台芸術の文化的価値、社会的価値、経済的価値を高めるために、それぞれの立場ができることとは?
【こんな方に来てほしい】
・横浜で舞台芸術活動をされたことのある方、またはこれからしたいと考えている方
・横浜での舞台芸術活動における現状を知りたい方
・横浜にどのような舞台芸術関係者やサポートシステムがあるか知りたい方
【タイムテーブル】 ※登壇者プロフィールは下を参照
■第一部 15:30-16:10 「横浜における舞台芸術分野の活動実態調査」調査結果を受けて
①「横浜における舞台芸術分野の活動実態調査」アンケート集計・分析の報告
② アーティスト/プロデューサー・トーク「調査に回答してみて」
③ 横浜の舞台芸術活動環境の現況
【登壇者(五十音順)】
・伊藤キム(振付家/ダンサー)
・坂本もも(ロロ/範宙遊泳プロデューサー・合同会社範宙遊泳代表社員)
・里見 有祐(アーツコミッション・ヨコハマ)
・清家 愛(特定非営利活動法人国際舞台芸術交流センター (PARC) )
進行:杉崎 栄介(アーツコミッション・ヨコハマ)
■第二部 16:15-17:25 横浜における舞台芸術環境についてのクロストーク
横浜における舞台芸術の関係者がよりよく活動するために今後どのような展開が必要とされているのでしょうか?
この会を主催するアーツコミッション・ヨコハマ(ACY)では舞台芸術活動の持続可能性を高めるには関係者全体の傘(アンブレラ)となるような中間支援のネットワーク形成が必要という仮説をたてています。今回は、横浜の舞台芸術活動環境に影響を与えている拠点やプラットフォーム運営者に集まっていただき、アンケート結果をどの様に受け止めたのか、まずは現状の共有、今後の相互協力のあり方を端緒に、未来に向けた取り組みを議論します。
【登壇者(五十音順)】
・加藤弓奈(急な坂スタジオ ディレクター)
・田中真実(STスポット横浜/横浜市芸術文化教育プラットフォーム 事務局長)
・堀内真人(KAAT神奈川芸術劇場 事業部長)
・丸岡ひろみ (特定非営利活動法人国際舞台芸術交流センター(PARC) 理事長)
進行:小野晋司(横浜赤レンガ倉庫1号館 館長)
■第三部 17:30-18:00 総合ディスカッション
クロストーク参加者に加え、第一部登壇のアーティスト/プロデューサーも交えて横浜における舞台芸術環境の今後について議論するとともに、会場からの質問などにもお答えします。
■ご来場にあたっての注意事項
・感染症防止の観点より、以下に当てはまる方は恐れ入りますが、ご来場をお控え頂きますようお願いいたします。
①当日37.5度以上の発熱や咳、咽頭痛、身体のだるさなどの体調不良のある方
②新型コロナウイルス感染症から回復後10日が経過しない方
③新型コロナウイルス感染症の陽性者の濃厚接触者となってから2週間が経過しない方
④公演日の2週間以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国・地域への訪問歴及び当該在住者との濃厚接触がある方
・感染症予防のため、ご来場時はマスクの着用をお願いいたします。
・受付にてアルコールなどによる消毒をさせていただきます。
■フォーラムに関するお問い合わせ
主催:(公財)横浜市芸術文化振興財団 広報・ACYグループ
Mail : acy@yaf.or.jp
Tel : 045-221-0212
■登壇者プロフィール(五十音順)
伊藤キム(いとう・きむ)
フィジカルシアターカンパニーGERO主宰。87年舞踏家・古川あんずに師事。95年「伊藤キム+輝く未来」結成、国内外で活動。96年フランス・バニョレ国際振付賞、02年第一回朝日舞台芸術賞・寺山修司賞、08年横浜文化賞奨励賞。05年にバックパックを背負って半年間の世界一周の旅に出る。おやじが踊って給仕する「おやじカフェ」のプロデュースを国内外で行う。15年新カンパニーGEROを結成。「身体という楽器で言葉を演奏する」というGERO流表現スタイルが特徴。かなっくホール(横浜市神奈川区)レジデンスアーティスト。
小野晋司(おの・しんじ)
横浜赤レンガ倉庫1号館館長、(公財)横浜市芸術文化振興財団理事/チーフプロデューサー(ダンス)。2022年12月の開催で28回目を迎える「ヨコハマダンスコレクション」や「HOTPOT東アジア・ダンスプラットフォーム」をプロデュースし内外のアーティストや制作者、フェスティバルや劇場と協働。ベルギー王冠勲章シュヴァリエ章受章。横浜の街全体を舞台に繰り広げる3年に一度のダンスの祭典「Dance Dance Dance@YOKOHAMA 2015/2018」事務局長。(一社)ダンス・ニッポン・アソシエイツ理事、日本ダンスフォーラム(JaDaFo)メンバー、AND+(Asia Network for Dance)コアメンバー。
加藤弓奈(かとう・ゆみな)
急な坂スタジオ ディレクター。早稲田大学第一文学部演劇映像専修卒業。在学中にインターン生として横浜の小劇場「STスポット」で制作アシスタントを務め、卒業と同時に就職。2005年より3年間、館長を務める。2006年、育成型の稽古場施設「急な坂スタジオ」の立ち上げに参加。2010年4月、ディレクターに就任。以降、若手アーティストの創造活動をサポートするプログラムに取り組み続けている。また国内外において、劇場だけでなく様々な空間での公演プロデュースも手がける。
坂本もも(さかもと・もも)
ロロ/範宙遊泳プロデューサー・合同会社範宙遊泳代表社員。1988年生まれ。2009年にロロ、2011年に範宙遊泳に加入し、2劇団の制作として企画立案、進行、劇団運営、アーティストマネジメントなどを担当。2017年に出産し、育児と演劇の両立を模索している。
特定非営利活動法人舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM)理事。多摩美術大学演劇舞踊デザイン学科非常勤講師。
田中真実(たなか・まみ)
認定NPO法人STスポット横浜事務局長、副理事長。2008年よりSTスポット横浜で活動。2009年より横浜市、横浜市教育委員会、横浜市芸術文化振興財団、STスポット横浜で構成する横浜市芸術文化教育プラットフォーム事務局にて、横浜市内の文化施設や芸術団体と学校現場の連携プロジェクトを担当する。2017年より神奈川県と協働し、福祉現場と芸術をつなぐ活動を開始。2020年より、神奈川県障がい者芸術文化活動支援センターの運営に携わる。芸術文化分野での中間支援のあり方について、模索している。NPO法人アクションポート横浜理事。産業能率大学兼任講師。
堀内真人(ほりうち・まひと)
KAAT神奈川芸術劇場 事業部長。舞台監督・演出助手を経て、プロダクションマネージャー、技術監督として活動。白井晃、宮城聰、串田和美、蜷川幸雄らの作品をはじめとする、国内外の演劇およびダンス公演に携わる。2003-4年には文化庁在外研修員としてパリ及びロンドンに滞在。2011年の開館よりKAAT神奈川芸術劇場の技術監督を務め、2019年からは現職を兼務。同劇場の作品制作を統括し、また他の公共劇場との共同制作・人材交流にも積極的に取り組んでいる。公共劇場技術者連絡会会長。劇場等演出空間運用基準協議会会長。
丸岡 ひろみ(まるおか・ひろみ)
特定非営利活動法人国際舞台芸術交流センター(PARC)理事長、横浜国際舞台芸術ミーティング(通称YPAM、旧TPAM)ディレクター、特定非営利活動法人舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM) 副理事長。2003−2010年、ポストメインストリーム・パフォーミング・アーツ・フェスティバル(PPAF)創設運営。TPAMと併設してIETMアジア・サテライト・ミーティング(2008、2011年)、アジアの制作者を集めた「舞台芸術制作者ネットワーク会議」(2009年)を開催。2012年にはフェスティバル「サウンド・ライブ・トーキョー」を創設。